細井研究室

立命館大学

立命館大学:映像学部

立命館大学:政策科学部

 

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ポケモンストーリー
鼻山けんじ・久保雅一、日経BP社、2000年

本書は、どのようにポケットモンスターが誕生したかについて、ゲームクリエーターのインタビューやアメリカへの進出を通して書かれている。「親子で読めるビジネス書」を目標に作られているため、読みやすいビジネス書になっている。ピカチュウファンやポケモンの大好きな人をはじめ、こどもからおとなまで、是非読んでいただきたい。

 

第1章 誕生
「カプセルモンスター」と名付けられたゲームの企画が「ポケットモンスター」の始まりである。その企画は、ゲームクリエーターの田尻智が、ゲームボーイの通信機能で可能になった情報の交換を生かしたゲームを作りたいということから生まれる。ポケモンのモンスターは、どこか懐かしく、わかりやすいキャラクターになるように工夫が凝らされる。

第2章 ブレイク
ゲームの販売当初は大して反響がなかったものの、ポケモンはマンガ化されることになる。マンガ化にともなって、ポケモンの人気は高まっていき、新しく発売されたポケモンのゲームソフトは大成功し、カードゲームへとその人気は受け継がれていく。絶好調の人気の中、ポケモンはアニメ化されることになる。そして、放送事故がおこる。関係者はしっかりとこのことを受け止め、放送を打ちきり、原因の分析に力を注ぐ。そして、視聴者からの希望で再開される。このような大ブレイクの背景には、ポケモンの持つ自然な雰囲気や、ポケモンにたずさわる人の一貫したポケモン観がある。

第3章 アメリカ
アメリカ進出では文化の違いが大きな壁となる。ポケモンのようなRPG(ロールプレイングゲーム)はアメリカでは受け入れられないと考えられていた。しかし、国を越えてポケモンは受け入れられる。ポケモンの精神が外国にも受け入れられたのだ。

第4章 ポケモンワールド
ポケモンにたずさわる人々の思いはポケモンが単発の人気で終わってしまうのではなく、スヌーピーやディズニーキャラクターと同じように、長く親しまれて欲しいということである。ポケモンは旅をしているという点で、スヌーピーやディズニーとは違ったストーリー性を持つ。既存のキャラクターとは違うキャラクターとして愛されて欲しいとポケモンにたずさわる人々は願っている。また、この章でゲームクリエーターの田尻智のインタビューが取り上げられている。

 

 

 

(文責:奥村 明子)

 

 

 

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