細井研究室

立命館大学

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ミーム 心を操るウィルス
リチャード・ブロディ、講談社、1998

ミームとは何か?

ミームとは文化の伝達や複製の基本単位であり、人の心を操るウィルスのようなものである。


よいミームは多くの人の心に大きな影響を与える。私たちが文化と呼ぶものはすべて原始のようなミームからできていて、そのミームは互いに競合しあっている。
また、心理学的にいえば、ミームは文化の遺伝単位であり、心の遺伝子のようなものである。


そして知識の内部表現である。DNAパターンがあらゆる外部形態を決定するのと同じように、それぞれの頭の中に棲むミームがそれぞれの行動を決定している。心をコンピュータにたとえるのなら、DNAによって決定された脳や神経回路がハードウェアで、ミームはプログラミングというソフト部分ということになる。


生物の遺伝子ひとつあたりの情報処理能力は、爬虫類あたりから頭打ちになる。しかし人間にとって、脳は遺伝子が取り扱える情報量よりはるかに多い量の情報を処理する。
そして、脳の情報処理能力も頭打ちになろうというところで登場したのがコンピュータである。コンピュータは脳がつくりだした、脳の外部メモリーである。ミームは人間の脳だけでなく、コンピュータという新しい乗り物をを得たことによって、伝達速度もその範囲も飛躍的に増加することになった。


ミームは人間の存在にとって、地球上のいたるところに存在するDNAネットワークと同規模、いやそれ以上の役割を果たすようになるかもしれない。
是非この本をご一読いただき、ミームに関するミーム=メタミームを獲得していただきたい。


(文責:福田)

 

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